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神話や歴史のことや、行ってきた博物館や美術館のことを主に書くブログ。(雑記もあり。)

ベルギー奇想の系譜展に行ってきた。 その2

前回の続きです。

ベルギー奇想の系譜展に行ってきた。 その1

ベルギー奇想の系譜展で気になった作品なんかを紹介してみます。 

今回は15~17世紀の芸術家達の作品を一部紹介してみます。

ベルギーはケルト人のベルガエと呼ばれる人達がルーツとなってまして、ローマ帝国出現後はカエサル率いるローマ軍に制圧され、キリスト教が普及します。 

ということで、キリスト教に関連する逸話がモチーフになった作品が多かったです。

  

七つの大罪がモチーフになったもの

七つの大罪」はキリスト教(主にカトリック協会)の用語で「七つの死に至る罪」を意味します。

「高慢」「貪欲」「嫉妬」「憤怒」「色欲」「貪食」「怠惰」 

これを見て漫画「七つの大罪」や「鋼の錬金術師」を思い出す人も多いと思いますが、「鋼の錬金術師」の敵役ホムンクルス達の名前は、七つの大罪を英語にしたものです。 

今回の展示では、この七つの大罪をモチーフにしたものが一番多かったように思います。 

先日書いた記事でも紹介をしていた「トゥヌダルスの幻視」もこれらの罪が表現されてます。
トゥヌダルスの幻視については↓の記事で軽く紹介をしていますので、よかったらご覧ください。
ベルギー奇想の系譜展(に行く予定) - 名称未設定(仮)
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左下の方にいるのが、アイルランドの騎士トゥヌクダルスです。
後ろにいるのは案内役の天使かな?f:id:meishomisettei:20170530002636j:image
中央の下では「強欲」の罪人がシバかれてます。
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右上では「怠惰」の罪人が悪魔(?)達に囲まれています。
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こんなカンジで他の罪も表現されていて、ちょっとウォーリー的楽しみがあります。 

同じく七つの大罪をモチーフにした他の作品も、それぞれの罪や複数の罪を表現したものが多かったです。

 

 

七つの美徳

あんまり聞いたことがないんですが、七つの大罪があれば、七つの美徳ってのもあるようです。 

元々は七つの大罪の対になるものではありませんが、七つの美徳が七つの大罪を倒す物語もあるみたいです。
由来によって七つの内容が違うものが幾つかあるようです。

「節制」「信仰」「愛徳」「希望」「正義」「賢明」「剛毅」 

こちらはピーテル・ブリューゲルの「剛毅」です。

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赤丸は「剛毅」を表す像です。
七つの大罪には対応する悪魔と動物がありまして、美徳を守る人々によって対応する動物(罪)が倒されているそうです。 

高慢
ルシファー
ライオン

貪欲
マンモン
狐・針鼠

嫉妬
リヴァイアサン
犬・蛇

憤怒
サタン

色欲
アスモデウス
山羊・サソリ

貪食
ベルゼブブ
豚・蝿

怠惰
ベルフェゴール
ロバ・くま

こんなもん前知識や解説なかったら、わかんねぇわw

 

 

聖クリストフォロス

3世紀のローマ帝国時代に殉教したキリスト教の伝説的な聖人です。

はじめ彼はレプロブスという名前でした。

レプロブスは人々に奉仕するため、無償で流れの急な川を渡る人を助ける。ということをしていました。 

ある日、小さな男の子が川を渡りたいということで、男の子を背負って川を渡るうちに何故か異様な重さになり、男の子がただものでないことに気づきます。 

名前をたずねると、男の子は自らがイエス・キリストであると明かします。
※イエスは全世界の人々の罪を背負っているため重いということらしい。 

川を渡りきったところでイエスは祝福し、今後は「キリストを背負ったもの」という意味の「クリストフォロス」と名付けてくれました。f:id:meishomisettei:20170530002658j:image
なんだかキリストが「子泣き爺」みたいですなw

 

 

アントニウスの誘惑

キリスト教の聖人で、修道士生活の創始者と言われています。 

いろんな誘惑を象徴する悪魔に囲まれて苦悩するアントニウスを描いた作品が多かったです。
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15世紀-17世紀の作品の一部を紹介しました。
ここまでが1つの「章」として構成されている展示会だったのですが、この時点で1時間以上経ってしまい、正直僕の集中力は切れていましたね。笑

この展示会では、他 「19世紀から20世紀初頭の象徴派・表現主義」「20世紀のシュルレアリスムから現代まで」という章で構成されています。

次回は19世紀以降の作品について書いてみたいと思います。